幌平山 (718m) (道央)   2006.1.15(日) 晴れ後曇り



幌平山からイチャンコッペ山を見る

1.15(日)
登山口 0920
580m地点 0955
660m稜線 1020
幌平山山頂 1035
1045
登山口 1115
昨年11月に痛めた腰の具合は大分良くなってきたとは言え、まだ完調と言う訳ではありません。
1.15(日)は朝から快晴の上天気、腰の回復具合を確かめるには絶好のコンディションです。
カミさんに付き添いを頼んで近場のイチャンコッペ山でも歩こうかと出掛けました。

支笏湖の湖畔からは恵庭岳、樽前山、風不死岳は勿論、白老岳やホロホロ山、徳舜瞥山などもくっきりと見えていて久し振りの山行に期待が高まります。

イチャンコッペ山の登山口である国道453号線オコタン分岐下のヘアピンカーブの所にあるパーキングエリアに着くと今日の一番乗りのようです。

身支度を整え歩き出します、カミさんは厚手の帽子とフリースのチョッキ、マフラーを鼻まで覆ってサングラスと言う物々しいスタイルです。

イチャンコッペ山への取り付きはかなりの急傾斜、幸い昨日のものでしょうか、うっすらとトレースが着いていて幾分楽をさせてもらいました。


取り付きの斜面

登り始めてから間も無く、周囲に薄い雲が掛かり始めましたが、まだ日が射していて雪の斜面に映る木々の優しく美しい影が心を癒してくれるようです。

雲が空を覆う割合が段々増えてくる気配です。
「折角張り切って来たのに、これかい! 太陽さん、頼みますよ」


恵庭岳も見えそうだ。

30分と少しかかって、急斜面を登り切りました。ここからは幌平山の山腹をトラバース気味に登って行きます。
何故か、利用させてもらってきたトレースがこの辺りで無くなりました。
イチャンコッペ山の7合目ピークに雲が掛かり始めてきました。


変な雲が・・・

「ちょっと待って、暑くなってきたわ。それにマフラーしていると息でサングラスが曇っちゃうの。」
ミカンを食べながら一休みです。

幌平山の南側に当たる斜面は風下で丁度雪溜まりになるのでしょうか、膝上までのラッセルを強いられました。
谷足は比較的スムースに出るのですが、山足は高く上げないと前に踏み出せません。我が身の短足を思い知らされる悔しさです。


深雪に悩ませられる。稜線上には雪庇も。

ラッセルを15分も頑張っていると息が上がってきて辛くなってきました。
何せ、昨年の11月にぎっくり腰になって以来運動らしき事から遠ざかっている上に、飲み食いは一人前以上でしたから筋肉は落ち、増えたのはお腹回りにべっとりと付いた脂のみと言う体たらくなのです。

「取りあえず幌平山に登って一休みしようか?」「良いわよ、疲れた? 腰が痛いの?」

幌平山北東尾根の雪庇の出ていない部分目指して掛け声を掛けながらのラッセルです。もっとも元気のいいのは掛け声だけでカタツムリのようなスピードです。
足下から転がり落ちる雪玉のスピードが羨ましい気分です。


幌平山北東尾根からの支笏湖と紋別岳

「よーし、交代!」幌平山北東尾根に乗りました。稜線上の雪は締まっています。
振り返ると薄雲に覆われ始めた支笏湖が鈍く輝いています。
紋別岳に続くカルデラ壁やモラップ山、そして風不死岳も霞んでいます。


カミさんがえらい勢いで登って行きます。
「あまり左側を歩くなよ! 雪庇が出ているぞ」


幌平山はあと僅か

幌平山山頂には昨シーズンまであった、山頂標識が見当たりません。
その代わり少し離れた場所の木にピンクテープが括り付けられていました。

本来なら爆裂火口を正面に見せる恵庭岳の雄姿が目の前にあるのですが、すでに雲に覆われて姿を隠しています。
イチャンコッペ山を始め支笏湖周辺の山々も雲に覆われてしまいました。

風も少しですが出てきて、立ち止まっていると寒いぐらいです。
イチャンコッペ山へのルートは見えていますが、トレースのようなものは見当たりません。山頂までの距離は今までの3倍はあるでしょう。
時間はまだ11時前ですが、とてもあの深い雪をラッセルして行く気力が湧き出しません。

「今日はこれまでにして、家でお昼ご飯にしようか?」
「ああ! 今年も出だしから軟弱夫婦丸出し。ま、本当だから仕方ないか」


帰り道は足取りも軽く

下りの急斜面では今年から用意した尻滑りボードを試してみました。
でも、雪が深過ぎて上手く滑れず、これの威力は次回に再確認してみます。

ともあれ、年始めから予定変更の軟弱山行でしたが、下山後も腰も具合に変化はありません。
少し自信が出てきました。
無理せず、少しづつ歩く距離を長くして楽しんで行きたいと思います。

帰り道、支笏湖の湖畔道路を走っている時、前方遥か上空に六七羽のトンビらしき鳥が舞っていました。
その内の二羽が私達の車の方に滑るように舞い降りてきて上空10メートル付近を通過して行きました。
カミさんが「あっ! オジロワシじゃない?」
紛れも無くオジロワシです。尾羽が白く日の光を浴びて輝いているようです。

「あいつらオジロワシの空の下の夫婦だ。ちょっと挨拶してやるか。」なんて言っているのかな?
それとも「勝手に俺たちの名前をかたりやがって」と脅しをかけに来たのかもね。

ともあれ私達にとって、今年一番の出来事の一つとなりそうな目出度い出来事でした。

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