七条の滝・美笛の滝

道央   2013.1.5(土)   曇り

 

七条の滝

 


 

 

プロローグ

2013年は年末から続く寒波に覆われてスタートした。
連日-20℃前後の冷え込みで全てのものが凍りつき、家の中でも終日暖房がフル稼働だ。
留萌や岩見沢など大雪に襲われた地方も多くご苦労されたであろうが、千歳は冷えるだけで晴れ間も多かった。

1/5は石狩・胆振は2013年に入って初めて晴れる予報、外に出て様子を見ると雲は多めだが樽前山は姿を見せている。
時間とともに晴れてくるのだろうと今年の初山に出かけることにした。

初山は支笏湖の山と決めている。
今年は天気が良ければ漁岳〜小漁山を歩こうとザックにアイゼンも忍ばせた。
ところが、支笏湖まで来てみると山々は雲に覆われけむっている、雪が降っているようだ。

初山から雪の中を歩くのは遠慮したい。思案の末、急遽方針変更。
美笛の滝と七条の滝なら大丈夫と思ったのだ。
今にも降り出しそうな暗い空、日差しのない滝は魅力半減だがせっかく支笏湖まで来ているのだ、手ぶらで帰る手は無いだろう。

 

七条の滝

国道276号線と453号線の合流交差点近くにある駐車帯に車を停め、七条の滝へ通じる林道を歩き出す。
最近、支笏湖ビジターセンターなどが積極的にツアーを行なって以前とは比べ物にならないほど多くの人が冬の七条の滝を訪れるようになった。
そのおかげで林道にはしっかりしたトレースがあり、ツボ足で問題なく歩くことが出来る。

20分も歩くと七条の滝の入り口だ、洒落た案内標識も設置されている。
ただでさえ日の当たらない谷の底、おまけに曇り空だから薄暗く陰湿なイメージだ。
50mほど降りると滝音が聞こえ始め、凍てついた滝が見え始めてきた。

気温の低い日が続いただけあって滝は見事に凍り付いている。

滝1
凍りついた七条の滝の全景

晴れて日が当たっている時の赤っぽい氷の色が印象に残っているのだが、曇っているのと時間が早いせいで青っぽく見える。

滝
垂れ下がる氷柱

垂れ下がる氷柱は、長さ4〜5m、根本の太さは1mもある。
氷柱から滴った水滴が氷筍となって積み重なりなかなか見事な光景だ。

滝壁の岩は飛び散った水滴、滲みでた水、落ちてきた氷柱などが入り組み複雑な表情を見せていて面白い。

滝3
影の部分は青氷

氷の青が印象的だったので、カメラのホワイトバランスを蛍光灯にして青を強調してみた。
ちょっと現実離れした印象になったな〜。

滝4
重なりあう氷筍

 

滝5
青い氷柱と氷筍

光線の具合によって氷の印象は大きく異なるものだと改めて実感した。
これまでは晴れた日の滝に陽が当たる午後に訪れていたので、今日のような暗く沈んだ青の七条の滝を見たことは無かった。

良く言えば落ち着いた表情と言うのか、暗く陰惨なイメージすらする七条の滝であった。

滝6
いつもの明るい印象とは一味違う曇り空の七条の滝

 

 

美笛の滝

七条の滝に引き続いて美笛の滝を訪れた。
廃坑になっている千歳鉱山は流れ出る水の処理などのため事務所が残され、美笛の滝に通じる道は綺麗に除雪されている。

歩き出すと、幸運なことに昨日か数日前のトレースが残っている。
夏なら20分もあれば美笛の滝へ行けるのだが、深雪をラッセルしていくと1時間以上掛かった記憶がある。
ありがたくトレースを利用させてもらい、難なく美笛の滝へ登りついた。


美笛の滝1
滝の上部には青氷の滝が見えていた

今回も滝は雪に覆われ、全面青氷とはいかなかった。
落差50mほどある滝の下半分は雪の急斜面と化し、迫力も感じられない。
おまけに曇り空で日も当たらないから表情が沈んで見える。

滝7

曇り空覚悟で来たのだから仕方ないが、やっぱり残念。
陽に照らされ全面青く輝く美笛の滝を見て息を呑んだのは、何時だったろう?
もう一度見てみたいものだ。

滝9
曇って表情は冴えないが、青氷は美しい

滝壺へ降りて滝全体を見上げるが、期待した迫力は感じられない。
白黒写真のほうが雰囲気が伝わるかな?

滝10
滝壺から俯瞰した美笛の滝

冴えない美笛の滝の表情に落胆しつつコーヒーと菓子パンでお腹を満たしすごすごと引き返す。

気持のせいか、流れる川を覆う雪の表情も今ひとつの感であった。

川

2013年の初山は山ではなく滝めぐりに変わり、しかも冴え冴えとした明るい表情の滝には出会えなかった。
やはり初山は晴天の日を選んで気分も上々で登るものだ。
次回は素晴らしい晴天の日を選んで、再挑戦しよう。

 

 

 

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